review01
review02
ゆきろんP
ゆきろんP[2010年9月デビュー]
Introduction
mylistつくったもの

 "説明に困るタイプの良さ"
 自分のゆきろんP作品へのおそらく一番最初の感想である。そのくらい視点がしっかりあって、かつ自分にはわからない世界だったのだ。
 処女作「ロンリー」(sm11954986)の叙情感、2作目「Home」(sm12113086)における遠くて優しい春香さんの姿。これらに共通するのは「動画に触れた時のぬくもり」なのだと思う。いずれの動画でもアイドルの全身が収まる遠い視界が印象的似つかわれており、その距離に反比例するようにこみ上げる感情が一つの視点として動画を貫いている。
 遠景が呼び起こす感情というのは確かにあるのだが、それはむしろ寂しさを伴うことのほうが多い。にも関わらず、そこになぜぬくもりを感じるのか、それが自分には理解できなかったのだ。
 その答えは昨年のVRF本番で見つけたように思う。自分には3作目の『come on you』を2作目の終わりから繋がる風景のように見えたのだ。ステージに立つ春香は時に遠く、時に近く。でも揺ぎ無く温かかった。
 詰まるところ、ゆきろんPの動画に一貫しているのは、アイドルの心の強さというか、姿勢の良さのようなものなのだと思う。派手さやけれん味が必要ないほどに、彼女たちは「自分」の強さを知っている。そしてゆきろんPも知っている。それがあるからこそ遠景が決して寂しさだけにとどまらない。そう感じた。

 そんなゆきろんPが11年10月に久しぶりに届けてくれた新作にも、変わらぬぬくもりを感じた。アイマス2になっても全く変わらず、まっすぐにステージに立つアイドルがいた。そんな芯のしっかりした世界がまたVRFで見れることを、楽しみにしている。【damehumanoid】